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レッドクリフ Part I コレクターズ・エディション

『ジョン・ウー「俺国志」』
詰まるところ、三国志の楽しみ方というのは、「俺国志」を作る、という点にあるのではないだろうか。

三国志好きはどこから入るにせよ、いずれ正史と演義との違いも知り、
またそれらを基にした様々な「三国志」作品に会う。
そこでは色々な形でフィクションが入り込む。(多分…正史であっても)

そうした事を勿論、基本として踏まえつつも、
作品毎の作者の解釈による、様々な人物像、人間関係、事件などを、
また読者がそれぞれに解釈し、時に取捨選択しながら
それぞれ自分好みの三国志である「俺国志」を作り上げていく。
(三国志を楽しむ時は男女問わず、「俺」になってしまうはず!)

そして、本作は良くも悪くも、ジョン・ウ―の「俺国志」なのです。

公開後にはかなり賛否両論あったようですが、
平均的には、「賛」→三国志に初めて触れる人「否」→三国志好きな人、が多いよう見受けられました。

それもそのはず。
本人の自覚・無自覚を問わず、三国志好きの数だけ「俺国志」はある。
「レッドクリフ」が彼らの「俺国志」以下であれば、手厳しい反応が返るはず。
(単純に「史実と違う!」と目くじらを立てている方もいますが、ナンセンスな気がします。
演義だって十分正史に対する「俺国志」なのですから。)

個人的な感想としては「もったいない!」の一言。
いろいろと「美味しい」エピソードが端折られるのは仕方ないとしても、
曹操を単純な悪役にしてしまう事に代表される、作りの平坦さ。
娯楽としてのわかりやすさを前面に出すにしても
前後編で5時間もあれば、ドラマ的な部分もしっかり描き、
アクション一辺倒でない奥行きも持たせられたのではないかとも思う。

赤壁で描くのも可能な部分でいえば、
関羽・曹操・劉備の三角関係(?)を描くもよし、
孔明⇔周瑜の関係をアマデウス⇔サリエリの様に描いてみるのも
ドラマ的な軸として面白かったではないでしょうか。

何はともあれ、後編の公開が近付いている。
ジョン・ウ―の「俺国志」後編が、
私の「俺国志」に影響を与えてくれるほどに素晴らしいものである事を願うばかり。

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