『2時間の「予告編」』
2009年の1月に放映が開始されるシーズン7の前章として制作された、いわば、2時間の「予告編」である。
ある程度は予想していたことだが、駄作と形容することができるほどに凡庸な作品である。
この作品が劇場公開されていたとすれば、聴衆の顰蹙を買うことは間違いないだろう。
しかし、このことは、逆に、“24”というTVシリーズの魅力を端的に浮き彫りにしていると思う。
それは、膨大な制作費を投入してつくりあげられたアクションにあるのではなく――実際のところ、劇場用映画と比較すると、それはあまりにも貧弱なものである――むしろ、総計16時間(40分 x 24話)に及ぶ長大な物語をつうじて刻々と紆余曲折する奇抜な物語展開にあるということである。
そして、それは16時間という時間量が保障されているときにはじめて成立する魅力でもあるのである。
“24”のこうした魅力が2時間という時間枠のなかでは全く生かすことができないことをこの作品は如実に証明している。
この作品には“24”を“24”たらしめている最も重要な要素が完全に欠落しているのである。